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中央競馬 スト解除 19日開催は通常通り

スポニチ
  • 2023年03月19日(日) 05時30分
 18日の中央競馬JRAの厩務員、調教助手らで組織した3労組(関東労、関西労、美駒労)によるストライキが行われたが中山、中京、阪神の3場とも通常通り全36競走を行った。18日午後0時15分、3労組は今週の開催におけるストを解除。19日の開催は組合員も通常通り競馬に参加する。

 11年にスタートした新賃金体系の改革を求めた春闘は17日までの団体交渉で合意に至らず。18日は調教師、組合非加入者、補充員での競馬開催に踏み切った。調教師がパドックで馬を引く珍しいシーンも見られたが、希望した多くの組合員が自ら馬を引いた。補充員が馬を引く様子も時折、見られた。中山1Rカントリーマダム、同7Rダフニスが出走を取り消したのは補充員の確保ができなかったためとみられる。日本調教師会会長の手塚貴久師(58)は「取りあえず競馬を開催できて良かったです」。開催中止なら24年ぶりとなる事態を回避し、安堵(あんど)した様子だった。JRAに届いたファンの問い合わせは電話、メール、競馬場での直接の質問を合わせ666件に及んだ。

 新賃金体系改革を含めた団体交渉は21日以降、継続の見通し。関東労の小倉祥治書記長は「昨日(17日)は交渉が決裂したが全馬労が降りたのが痛かった。3労組で改めて要求をしていきたい。競馬の世界だけではなく他の労働の世界からも注目されていただけに(ストライキが)腰折れのような形になって申し訳ない」と話した。

 ▼手塚貴久師(日本調教師会会長)今般の労働組合側の春闘要求に関しては誠意を持って交渉し、精いっぱいの努力をしましたが、残念ながらストライキに至る事態となり、競馬を楽しみにされているファンの皆さまにはご心配をおかけしましたが、3競馬場において無事に開催を行うことができました。今後とも中央競馬の応援をよろしくお願いします。

 ≪普段通りに調教≫美浦では通常の競馬開催日の調教と同様、午前4時に馬場開場。普段通りに調教が行われた。ある調教師は「開催ストなので通常業務に関しては何の支障もない。出走馬に帯同するかどうかは(個々の)厩務員の判断。人を乗せないで運んだ馬運車もある」と話した。厩務員からは「競馬場に行く厩務員は(条件面で)それでいいと思っている人。行かない人はもっと(金銭的に)欲しいということ」という声や「世間が満額回答をしている中、若手だけでもと思って要求しているのに、なぜのめないのか。売り上げは上がっているのに」との声が上がっていた。

 ▼補充員 以前にJRAのトレセンで厩務員や調教助手として従事し、定年や諸事情により退職した者でも「ヘルパー」として待機し、ケガなどで一時的に働けなくなったスタッフの代わりに働くことができる。また、競馬学校厩務員課程を卒業したが、配属先の厩舎が正式決定せず、ヘルパーと同様の状態で働いている者も存在する。いずれも組合に加入しておらず今回、補充員となったもよう。

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