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【尾形充弘元調教師のザ・戦評】勝敗分けたタスティエーラのレース巧者ぶり

デイリースポーツ
  • 2023年05月29日(月) 06時00分
 「日本ダービー・G1」(28日、東京)

 節目の90回目を迎えた3歳頂上決戦を制したのは、新種牡馬サトノクラウン産駒の4番人気タスティエーラ。2着に敗れた皐月賞の雪辱を果たし、世代7708頭の頂点に立った。ダミアン・レーン騎手(29)=豪州=は4回目の騎乗で初勝利を飾った。2冠を狙った1番人気の皐月賞ソールオリエンスは首差及ばず2着。3着には6番人気ハーツコンチェルトが続いた。なお、2番人気のスキルヴィングはゴール入線後に転倒。急性心不全で命を落とした。

  ◇  ◇

 タスティエーラはお見事でした。道中は好位4番手を追走。勝てるポジションにいましたね。前半5Fの通過は60秒4。ダービーというレースを考えれば、平均からやや遅いペースです。タスティエーラは理想的な位置取りでした。そこから終始、ロスのないスムーズなレース運びをして、最後もしっかり脚を使いました。

 この馬の長所は素直なレースができるところ。スタートを切ってからいい位置を確保し、長くいい脚を使えます。リスクの少ない競馬ができるのは強み。レース巧者ですね。そこが勝敗を分けました。

 ソールオリエンスはスタートを出て、向正面では行きたがるところを見せていました。皐月賞は後ろからゆったり走れていただけに、そこが誤算だったのかもしれません。それでも最後はしっかり伸びて2着。敗れはしたものの、力は十分に示しました。

 3着ハーツコンチェルトはスタートがひと息で後方の位置でしたが、5F過ぎからじんわり進出して、最後までしぶとく脚を伸ばしました。4着ベラジオオペラも内からいい脚を使いましたね。レース前から気になっていたノッキングポイントが5着でした。馬の形が非常にいい馬。今後、注目したいです。

 2番人気のスキルヴィングはアクシデントが発生。故障は競馬につきものとはいえ、残念な結末となってしまいました。(元JRA調教師)

提供:デイリースポーツ

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